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第一章 初戦 26

「信じられない……まさか私達と同じ年頃で、これ程技の完成度を高めていた武術家がいたなんて……」


やがて、幸允は両膝から崩れ落ちるように跪くと、意識朦朧とした状態で白目を剥き、僅かに残った力を振り絞りながら、左手で守善の右大腿を軽く叩いた。


そうして幸允が降参の意思を示すと、そこへ立会人を務めていた世璋が駆けつけ、未だに幸允の首を絞め続けている守善の肩を叩いた。


「おい、守善。勝負ありだ。早く技を解いてやれ」


「えっ?」


すると、ようやく守善は幸允が気絶寸前であることに気づき、慌てて技を解いて幸允に声を掛ける。


「あっ! すみません、全然気がつかなくて……! 大丈夫ですか!? い、息出来ますか!?」


「ま……負けたぜ……」


うつ伏せに倒れている幸允は目を回しながら、力無くそう呟いた。


こうして守善が幸允に勝利すると、守優と由佳は嬉しそうにはしゃいだ。


「よっしゃあ!兄上の勝ちだぁ!」


「守善様、すご~い!」


一方、清栄と知子は感心した様子で口元に小さく笑みを浮かべていた。


「まさか、幸允が絞め技で負けるとは……さすがは守央さんのご子息ってところか」


「ホントね。ちょっとびっくりしちゃったわ……さて、次はあたしの番ね」


知子はそう答え、口元に不敵な笑みを浮かべた。
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