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第三章 真意 後篇 6

西村――


東シナ海に面した港湾の船着場には、大小様々な木造船舶が多く係留されており、海運業や漁業などに従事する男達が、荷揚げや船の点検に勤しんでいた。


そんな中、とある中型の弁才船では、十数人の男達が、木箱に入った大量の荷物を岸壁から陸域へと運び出していた。


「おい、もたもたすんなよ~!? 次の客が控えてんだ! 早くしねぇと、日が暮れちまうぞ~!」


さらに、陸域へ運び出された荷物は、別の男達によってすぐ目の前の木造倉庫へと運び込まれており、男達が弁才船と倉庫の間を行ったり来たりしている。


「荷物は一旦、全部倉庫に運ぶぞ!整理するのはその後だ!」


「割れ物は慎重に扱えよ~!? 商品が駄目になったら、弁償代が俺らの給料から差っ引かれるんだからな~!」


男達はそう声を掛け合いながら、大量の荷物を次々と弁才船から倉庫へと捌いていく。


すると、1人の若い男が弁才船から陸域へと運び出された荷物の1つを持とうとした瞬間、背後から近づいてきた光永が彼に話しかけた。


「失礼、ちょっと話を聞きたいんだが……」


「あ?」


背後を振り返った若い男の目の前に立っていたのは、守央と世璋を引き連れた光永だった。


若い男は荷物を持とうとするのを止め、光永達にいぶかしげな眼差しを向ける。


「なんだよ、あんたら? こっちは忙しいんだよ。用があるなら後にしてくんねぇか?」
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