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第三章 真意 後篇 11

さらに、膝蹴りを食らった男が体をくの字に曲げると、世璋はその隙に左腕を知男の右脇の下に通しながら、彼の右腕を後ろへ捻り上げるように極め、右手で男の後ろ襟を掴みながら懐へ引き込んだ。


すると、男は頭から前方へ1回転しながら、世璋の足下に向かって巻き込まれるように投げ飛ばされた。


「ぐおっ……!」


そして、男が仰向けで地面に叩きつけられると、世璋はすかさず左手で男の右腕を掴んだまま、右手と右膝で男の体を地面に押さえつけた。


こうして、3人の大きな体格の男達が全員光永達によって取り押さえられると、彼らの様子を周りで見ていた他の男達は、恐る恐る後退りし始めた。


『おお~……』


男達は光永達の鮮やかな技を見てそう感嘆の声を挙げ、ざわざわと騒ぎ始める。


しかし、光永はそれに構わず、大きな体格の男の右腕に腕ひしぎ十字固めを極め続けながら尋問していた。


「無駄な抵抗はよせ。お互い余計な怪我は負いたくないだろう?」


「くそっ! 騙しやがったな!? こんな組討みてぇな芸当出来る野郎が、ただの探偵な訳ねぇ! やっぱりお巡りだったんだな!?」


「正確に言えば、私は“元”警察官だ。警視庁で柔術家の同僚から10年も習えば、これぐらい出来るようになる。さあ、そろそろ答えろ。松浦達はどこだ?」


「だ……だから、知らねぇって言ってんだろ!?」


「質問には正直に答えた方がいいぞ? それとも、腕をへし折られる痛みがどれ程のものか、今この場で試してみるか?」


光永はそう言いながらさらに力を込め、男の右腕に腕ひしぎ十字固めを極め続ける。


男の右肘関節からミシミシと音がし始めると、彼は右腕を走る激痛に顔をしかめて、再び断末魔を挙げた。
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