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第三章 真意 後篇 35

しかし、やがて義明は口元に小さく笑みを浮かべると、真っ直ぐな眼差しで梨奈の目を見つめながら言葉を続けた。


「もちろん、明日からでも稽古を再開しよう。それに、私も君がいなくなってから、よく考えてみたんだ。本当に今までの私の指導が、梨奈のためになっていたのかどうか……もしかしたら、君の才能をもて余すような稽古をしていたんじゃないかってね……それで、私もようやく答えを出せたんだ。君の言う通り、ティーは型稽古だけじゃなく、対人稽古も必要なのかもしれない」


義明がそう答えると、梨奈は涙を流しながらも驚き、ハッと目を見開いた。


義明は話を続ける。


「梨奈、私の方こそ君に適切な指導が出来ていなくて済まなかった。これからは、組手稽古の時間も増やしていこう。今の君でも、大の男をこれだけ相手に出来るんだ。もっと効果的な練習を積んで才能を磨いていけば、きっと君は今以上に強い武術家になれるはずだ。まずは、変手の稽古を増やしていくところから始めよう。今まで修業してきた型の意味を理解するためには、変手をやるのが一番だと私は思うんだが……どうだろう?」


「先生……!」


梨奈は義明の言葉を聞くと、嬉々とした表情を浮かべながら涙を拭い、やがて満面の笑みを見せた。


「ありがとうございます、先生!」


そんな中、男達を倒し終えた守優と守善、由佳、守央、世璋の5人も口元に笑みを浮かべ、やや離れた所から義明と梨奈の様子に目を向けていた。


一方、光永は砂浜を歩きながら、先程梨奈が村上の右手から弾き飛ばしたルフォーショー・ポケット・リボルバーを拾い上げた。
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