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第一章 初戦 14

「ま……まあ、あたしも英典以外の練習相手が欲しいと思ってたし、試しに1回ぐらいならやってみてもいいけど……」


「よし、そうこなくっちゃな! 兄上は!?」


今度は守善の方を振り向いた守優が期待の眼差しを見せると、守善は落ち着いた様子で両手を腰の左右に当てた。


「もちろん、僕もやるよ。他のティーの修業者達と手合わせする機会は滅多に無いし、確かに面白そうだ。この機会に、僕達がまだ知らないティーの技術にも触れてみよう」


守善はそう答えながら、口元に小さく笑みを浮かべた。


守央と世璋は不敵な笑みを浮かべ、互いに顔を見合わせる。


「決まりだな」


「ああ、早速行こう。善は急げだ」


世璋と守央は、守優と守善、由佳の3人を引き連れて家の門から目の前を横切る道へ出ると、夕陽が見える方へ向かって道なりに歩き出した。


守央と世璋の後に続いて道を歩きながら、守優は意気揚々とした様子で再びはしゃぎ出した。


「よっしゃあ! やってやるぜ!」


そんな守優の様子に目を向けながら、彼のすぐ後ろを歩く由佳は呆れた表情を浮かべ、同じく彼女の右隣を歩く守善も苦笑いする。


「あんまり調子に乗って油断しないでよ、守優?」


「アハハッ、守優はいつも通りだな。こんな時でも緊張しないでいられるなんて、羨ましいよ」


彼らは淡い夕陽に照らし出されながら、のどかな住宅街の道の彼方へと歩き去っていった。
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