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第三章 真意 後篇 38

「それ以上喋るんじゃねぇ! このくそったれがぁあああっ!!」


そして、村上は渾身の力を込め、光永の顔面目掛けて勢いよく右の拳を振り下ろした。


しかしその瞬間、光永は左腕で村上の右拳を左斜め上へ受け流しながら、左手で彼の右袖、右手で村上の左襟を掴み、柔道の大外刈のように右脚で彼の右脚を刈りながら、勢いよく村上を投げ飛ばした。


村上が背中から地面に叩きつけられると、光永はすかさず仰向けに倒れた彼の体の上にのし掛かり、同じく柔道の袈裟固めのような体勢で、村上の体を地面に押さえ込む。


「最後まで往生際の悪い奴だな。今さらもがいたところで、状況が覆ることは無い。無駄な抵抗はやめて、さっさと覚悟を決めるんだな」


「くっ……ううっ……」


村上は顔をしかめながら力を振り絞り、何とか光永の押さえ込みから脱出しようともがいていた。


しかし、どれだけ力を振り絞っても光永の体は微動だにせず、巨大な漬物石の如く村上の体に重くのし掛かり続ける。


やがて、村上は力尽きて抵抗を止めると、疲労困憊な様子で息を切らしながら上空を見上げた。


「……わかった、もういい……あとはお前らの勝手にしやがれ、クズ共が……」


そう言いながら村上が見上げる漆黒の夜空には、月明かりで地上を照らし出す満月と共に、大小様々な無数の星々が輝いていた。
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