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第三章 真意 後篇 43

「はい!」


「よし。じゃあ、いくぞ?」


義明はそう言うと、梨奈からやや間合いを取りながら右足を後ろへ1歩下げ、左拳を右耳の後ろから腰の前へと振り払いながら、右拳を右脇に引いた下段払いの構えを取った。


一方、梨奈は足を左右へ肩幅に開き、両拳を自然に下ろした八字立ちで構える。


そして、彼が梨奈の顔面目掛けて右上段追い突きを放つと、梨奈は左足を1歩後ろへ踏み出しながら、右腕で義明の右拳を右へ受け流し、さらに右手で彼の右手首を掴むと、右足を1歩前へ踏み込むと同時に、左中段肘打ちを義明の右脇腹に当て止めで食らわせた。


義明が先程説明した通りの動きを梨奈が見せると、義明は再び彼女から間合いを取りながら右足を1歩後ろへ下げ、下段払いの構えを取った。


「いいぞ、その調子だ。続けて何度かやってみよう。もう一度構えて」


「はい!」


すると、梨奈も再び八字立ちに構え、もう一度義明を相手に組手の稽古をし始めた。


青空の下、梨奈と義明は何度も同じ動作で組手を続け、やる気に満ちた様子でますます稽古に熱を入れている。


それは、光永の言う通り梨奈が元の生活へと戻っただけで無く、彼女と義明が一度失った信頼を取り戻し、さらに強固な師弟の絆で結ばれたことを感じさせる姿でもあった。
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