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第一章 初戦 12

守善達はそれ以上英典について詮索せず、再び守央と世璋の方を振り向いて話を戻した。


「それで父上。カキダミシというのは、いったい……?」


「カキダミシってのは、ティーの組手試合だ。立会人のもとで互いに技を自由に掛け合い、ある程度勝負が着いたところで試合が終わる。勝ち負けのあるイリクミだと思えばいい」


守央がそう答えると、さらに世璋が口を開き、話を続けた。


「辻村は、昔からカキダミシの相手を探す場所として有名なんだ。本部朝基(もとぶ ちょうき)っていうティーの達人の話、お前らも少しは聞いたことあるだろ?」


世璋がそう言うと、今度は守優が嬉々とした表情を浮かべ、即座に世璋の言葉に答える。


「知ってます! 本部のサールー(猿)のことですよね!? 辻村の遊郭で夜な夜な強い奴等と勝負しまくって、連戦連勝してるっていう……!」


「そう。今や3歳の童子ですらその武勇を知らぬ者はいないと噂の武術家、本部御殿(ウドゥン)のサーラーウメー(猿御前)とも呼ばれるあの本部朝基だ。奴は元々王族の子息として高い地位を持っているが、同時に琉球最強の武術家でもある。それは本部朝基がティーの修業を始めてまもなく経って以来、長きに渡ってカキダミシを繰り返して本物の実力をつけてきたからだ」


世璋がそう答えると、さらに彼の言葉に続いて守央が話を続ける。
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