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第一章 初戦 39

(何……!?)


そして、清栄が守優の足元に倒れると、守優はすかさず左正拳下段逆突きを清栄の頭に向かって寸止めで放ち、素早く左拳を左脇に引いて残心した。


倒れたまま動かない清栄の前で守優が構え続ける中、辺りに響き渡る世璋の声はカキダミシの終了を知らせた。


「それまで! 勝負あり!」


守優が世璋の声を聞いて構えを解くと、知子と幸允は清栄の所へ駆けつけてしゃがみ込み、2人で清栄の体を仰向けに返した。


「清栄兄さん、しっかり!」


「おい、清栄! 大丈夫か!?」


「くっ……だ……大丈夫だ……」


清栄は顔をしかめながらも自力で上体を起こし、口元に不敵な笑みを浮かべながら守優の姿を見上げた。


「守優とか言ったっけ?最後の技、なかなか効いたぜ。よく俺の刻み突きに合わせて背刀打ちなんか合わせられたな?」


「ヘヘッ、体が勝手に反応しただけさ。いつも型の稽古でやってる動きだからな」


「型?」


清栄がそう聞き返すと、そこへやって来た守央が、守優の代わりに清栄の疑問に答えた。


「サイファ(砕破)の分解だ。相手が左の正拳で上段を突いてきた時に、右手で掛け受けをしながら左の背刀打ちで反撃する。お前も那覇手を修業してたんなら多少は知ってるだろうが、本来型の中では掛け受けと背刀打ちの動きが左右逆になる。だが、サイファは守優が一番得意としてる那覇手の型だ。しかも、俺や守善と変手(ヒンディー)をする時になると、守優は左右両方の動きを稽古してる。どっちの手で背刀打ちするかなんて、こいつにとっちゃ大した問題じゃない。我が子ながら、大したもんだろ? どうだ、清栄? 俺の息子とカキダミシをした感想は?」
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