FC2ブログ
 

第二章 真意 前篇 2

那覇・西村――


夜、多くの人々で賑わう中心街から少し離れた海沿いの通りの一角には、2階建ての大きな木造家屋が建っていた。


2階の障子窓からは室内の灯りが漏れ、部屋の中に集まっていると思われる男達の笑い声が、微かに外まで聞こえてきている。


そんな賑やかな2階の畳張りの部屋では、4人の男達が車座になり、それぞれ手にしている猪口に注がれた泡盛を飲みながら、楽しそうに談笑していた。


部屋の最も奥に座る黒髪の中年男性は、絣模様の入った丁字色の着物と同色の帯を身に着けており、泡盛を一気に飲み干した。


「それにしても、あんなに上手く奴等を叩きのめせるとは思わなかったな」


中年の男が畳の上に猪口を置くと、縦縞模様の入った生成り色の着物と同色の帯を身に着けた短い黒髪の若い男も、彼の左隣に座って泡盛を飲みながら、口元に不敵な笑みを浮かべていた。


「村上商会は今頃、泣き寝入りでもしてる頃でしょうな。奴等も所詮は海賊上がり……過去の悪行がバレちまうのが怖くて、お巡りにも駆け込めんでしょう」


一方、若い男の左隣では、格子縞模様の入った茶色の着物と同色の帯を身に着け、口髭を生やした恰幅の良い黒髪の男が、空になった猪口を目の前に置いて、同じく口元に不敵な笑みを浮かべている。


「何より海賊としての場数は俺達の方が上、格が違うってもんだ」
スポンサーサイト



 

comment form

管理者にだけ表示を許可する

comment

 
プロフィール

ジェド(jed)

Author:ジェド(jed)
ツイッター(@jed_restart)
https://twitter.com/jed_restart

オリジナルグッズ販売中!
https://jed-vin.booth.pm/

最新記事
最新コメント
カテゴリ
PR
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR