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第一章 初戦 21

最初に攻撃を仕掛けたのは、幸允の方だった。


幸允は、右手で守善の右手首を掴んで引き込むと同時に、渾身の左正拳上段逆突きを繰り出した。


「おぉおるあぁあああっ!!」


しかし、雄叫びのような気合いと共に放たれた幸允の右拳は、守善が咄嗟に顔の前に出した右手によって防がれてしまった。


さらに、幸允が左右の中段廻し蹴りと正拳上段突き、上段裏廻し蹴りを矢継ぎ早に繰り出すと、守善は徐々に後ろへ下がりながら幸允の攻撃を左右の腕で受け流していく。


そして、幸允が右足を1歩前に踏み込みながら左正拳上段逆突きを繰り出した瞬間、守善は右手で幸允の左拳を左に受け流すと同時に、右上段後ろ廻し蹴りを放った。


すると、幸允は左足を1歩前に踏み込んで守善に肉薄し、右腕で彼の右上段裏廻し蹴り防ぎながら、同時に左肩で守善の体を押し倒すように、勢いよく体当たりを繰り出した。


体勢を崩した守善が仰向けに倒れると、幸允はすぐさま守善に向かって右正拳下段突きを放とうとする。


しかしその瞬間、守善は咄嗟に両足で幸允の腹を蹴り飛ばし、同時に幸允から間合いを取るように横転しながら、転がる勢いを利用して素早く立ち上がった。


立ち上がった守善は左足を1歩前に踏み出し、左拳を肩の高さ、右拳をみぞおちの高さにそれぞれ構える。


その構えは、琉球王国時代から一般的な空手の構えとして沖縄で知られてきた、夫婦手(メオトーデ)の構えと呼ばれるものだった。
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