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第二章 真意 前篇 16

那覇・西村――


同じ頃、中心街から少し離れた通りの一角には、木造2階建ての大きな町屋が1軒建っていた。


1階の広い部屋は様々な物資が置かれた土間となっており、その奥にある下駄箱と床間の先に2階へと続く階段が設けられている。


階段を登った先にある床間の2階には、廊下と襖で仕切られた小さな部屋がいくつか設けられており、それらの内の1つである畳間の小さな部屋に、松浦と3人の男達が手足を縄で縛られて室内に監禁されていた。


松浦達は目を瞑ったまま畳の上に横たわっており、微動だにしない様子からすると未だに意識を失っていると見える。


しかし、やがて松浦達はゆっくりと目を開けて覚醒すると、倒れたまま虚ろな眼差しで部屋の中を見回し始めた。


「こ……ここは、どこだ……?」


するとその瞬間、突然部屋の襖が開くと同時に、十数人の男達を引き連れた村上が姿を現した。


村上達は右手に1尺5寸の木製の短棒を握っており、薄ら笑いを浮かべながら部屋の中へと足を踏み入れる。


「おっ、目が覚めたようだな。気分はどうだ、クズ共? いい加減、酒は抜けたんだろうな?」


拘束されている松浦達4人は、村上達の姿を見るなり素早く上体を起こすと、鋭い眼差しで村上達を睨み付けながら激昂した。


「村上!」


「てめぇ、こいつはなんの真似だ!」


「さっさとこの縄外しやがれ、くそ野郎!」


「こんなことしてタダで済むと思ってんのか、ゴラァ! ぶち殺すぞ、この野郎!」


松浦達が口々にそう恫喝すると、村上の背後に控えていた十数人の男達は松浦達を取り囲み、手にしている短棒で一斉に松浦達を打ちのめし始めた。
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