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第二章 真意 前篇 23

「お……おい、世璋。いったい何考えてんだ、お前? いくら武術家が関わってるとは言え、大事な仕事だぞ? その上、もし俺達が長嶺さんから依頼を受けてることが相手に勘づかれたら、向こうはカキダミシの作法を守らないどころか、どんな手を使って抵抗してくるかわからない。俺達2人だけならともかく、もし守善達にまで危険が及んだら――」


「大丈夫だって! どの道人手は多い方がいいんだから、そう堅いこと言うなよ~」


世璋は守央と肩を組み、彼の言葉を遮りながら、楽天的な様子でそう答える。


「それによ、仮に相手がカキダミシの作法を守らねぇ無粋な奴だったとしても、実戦経験がティーの修業になるってことには変わらねぇだろ? 昔の武術家だって、道端で急に喧嘩売られたり、船の上で海賊に襲われたりする中で自分の身を守ってきたんだ。そういう作法もへったくれもねぇ修羅場だって、広い意味でのカキダミシじゃねぇか。まあ、お前が心配するのもわかるけどよ、もしこいつらが危なくなったら、そん時は俺達が手を貸してやりゃあいい」


「そ、そりゃそうだが……」


守央がそう答えると、世璋は再び守善達の方を振り向き、言葉を続ける。


「なあ、お前らだって強い武術家と勝負したいだろ? だったら、こいつは絶好の機会だぜ。どうだ? やるか?」


世璋が守善達にそう聞くと、早速守優は元気よく右手を挙げながら、嬉々とした様子で意思を表明した。
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