FC2ブログ
 

第二章 真意 前篇 30

守優は頭上に両拳を掲げながら地団駄を踏み、走り去る男達の後ろ姿に向かってそう叫んだ。


すると、由佳は再び道の遠く前方にふと目を向け、もう1人何者かがこちらに向かって来ていることに気づいた。


「守優、前見て! また誰か来る!」


「ん?」


守優は由佳に言われた通り、再び道の前方にふと目を向けた。


見ると、今度は道の前方から、先日松浦達を襲撃した少女が、こちらに向かって全速力で走ってきていた。


少女が守優の脇をすり抜ける瞬間、守優はハッと目を見開き、驚くあまりその表情が固まる。


そして、少女が守優達の脇を通り過ぎ、人混みをすり抜けながら走り去っていくと、由佳と共に少女の後ろ姿を見送った守善は、守優の方を振り返った。


「守優、今の女の子……!」


守善にそう声を掛けられると、守優はすぐさま我に返り、少女が走り去っていった方を振り返る。


「やっぱり、あいつか……!」


そして、守優は何かを確信したようにそう言うと、走り去っていった少女の後を追うように全速力で走り出した。


守善と由佳は、守優の後を急いで追いかけながら彼を制止しようとした。


「守優、待って! 1人で行っちゃ駄目だ!」


「待ちなさいよ、守優!」


しかし、守優は守善と由佳の制止も聞かず、人混みをすり抜けながら全速力で走り続ける。


一方、守善と由佳も人混みの合間を縫うように街中を駆け抜け、守優のすぐ後を追っていた。
スポンサーサイト



 

comment form

管理者にだけ表示を許可する

comment

 
プロフィール

ジェド(jed)

Author:ジェド(jed)
ツイッター(@jed_restart)
https://twitter.com/jed_restart

オリジナルグッズ販売中!
https://jed-vin.booth.pm/

最新記事
最新コメント
カテゴリ
PR
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR