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第二章 真意 前篇 40

これまで沈黙を貫いてきた梨奈が突然そう言葉を口にすると、今度は彼女の遠く後方から村上の声が聞こえてくる。


「おい、お前! そこで何してる!?」


梨奈が背後を振り返ると、砂浜の遥か遠くには、数十人の男達を引き連れた村上の姿が見えた。


村上は梨奈から遠く離れた位置に立ち、大声で梨奈に呼び掛けていた。


「仕事は終わりだ! 撤退するぞ! そいつらのことは、もういい! 早くしろ!」


村上にそう言われると、梨奈は不安そうな表情を露にし、その場に立ち尽くす。


すると、梨奈と同じく既に構えを解いていた守優も、梨奈の背後から彼女に向かって声を掛けた。


「待てよ、お前」


そう言われた梨奈が再び背後を振り返ると、そこには守優と共に、守善や由佳、守央、世璋、光永、義明も立っていた。


守優は梨奈に鋭い眼差しを向けながら、言葉を続ける。


「まだ勝負はついてねぇぞ。こっちはお前を見つけ出すのに、結構苦労したんだぜ? そう簡単に逃がすかよ!」


守優はそう言いながら左足を1歩前に踏み込むと、右拳を振り上げて再び梨奈に襲いかかろうとした。


しかしその瞬間、梨奈は険しい表情を浮かべると同時に、右足で地面の砂を蹴り飛ばした。


空中で分散した大量の砂が守優達7人の顔に降り掛かると、守優達は堪らず目を瞑り、その場で咳き込み始める。


「うぅ……ゲホッゲホッ……! くそっ、何しやがる……!? ゲホッゲホッ……!」
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